スタート&ゴールはさいたまスーパーアリーナ、高低差は少ないものの獲得標高は171mとアップダウンが続くタフなコース。
本記事では、実際に走った体験をもとに、コースの特徴・高低差・完走難易度・攻略ポイントをわかりやすく解説します。
初心者ランナーの「完走できる?」「PB狙える?」「坂キツい?」という疑問にもお答えします!
【終了】さいたまマラソン2025の大会概要と参加条件
2025年3月16日(日)に開催された第2回さいたまマラソンは、無事終了しました。開催地は埼玉県さいたま市。スタート・ゴール地点はおなじみのさいたまスーパーアリーナです。
今回の種目は以下の通り:
・フルマラソン(42.195km)
・8kmファンラン
・1.2km親子ラン、エンジョイラン、車いすラン
コースは日本陸連公認で、全国から実力派ランナーも集結。都市型レースらしい賑わいが特徴でした。
エントリー費用(税込)
- フルマラソン:15,000円
- 8kmラン:4,400円
- 車いすラン:1,650円
- エンジョイラン:中学生1,650円/高校生以上2,200円
- 親子ラン(1.2km):1組3,300円
制限時間
・フルマラソン:6時間・8kmの部:70分
参加資格
フルマラソン:大会当日満18歳以上(高校生不可)で、号砲から6時間以内に完走できる方8kmラン:大会当日満15歳以上(中学生不可)、完走可能な体力がある方
※現在は2025年大会終了のため、新規エントリーはできません。
「さいたま国際マラソン」が「さいたまマラソン」になった理由
さいたまマラソンは、2019年に終了した「さいたま国際マラソン」の後継大会として新たにスタートしました。「さいたま国際マラソン」は2015年から始まり、女子オリンピック代表の選考レースとして注目された大会です。
一時は約2万人が参加し、日本を代表する都市型マラソンとして人気を集めました。
しかし、代表選考レースとしての役割を終えたことで2019年大会を最後に終了。
終了の理由のひとつが「記録の出にくいコース設計」でした。
高低差は累積標高156mにも及び、アップダウンが多くリズムが取りにくいコース。
記録を狙うトップ選手にとっては厳しく、オリンピック選考基準(2時間22分30秒)を突破するのが困難でした。
実際に、国内外の有力ランナーがワースト記録を更新する例も出ていました。
駅伝シーズンと重なる開催日程もあり、実業団や若手有望選手の参加が少なかったことも問題でした。
これらが影響し、大会の評価は低下。「国際」の名称を外すことになりました。
とはいえ、吉田香織選手のように、この過酷なコースでも好記録を残したランナーも存在しています。
苦しい条件下でも力を発揮する選手の存在が、大会に彩りを与えていたのも事実です。
そして2023年、「さいたまマラソン」としてリブランディング。
参加者数は過去と同じ約2万人、参加費は15,000円程度に設定され、
市民ランナーも参加しやすい大会として再出発しました。
さいたまマラソンのコース攻略と高低差解説
さいたまマラソンのコースは、大きなアップダウンは少ないものの、市街地特有の細かな起伏が多く、脚にじわじわと効いてくる構成です。スタート地点は「さいたま新都心駅」付近で、公共交通機関からのアクセスも抜群。
コースは「大宮駅」「東浦和駅」「浦和美園駅」などを通過し、沿道での応援や付き添いランナーにもやさしい設計となっています。
さいたまマラソンコースの高低差・獲得標高
最大高低差:18m / 最低地点:5m獲得標高:171m
数字上は「フラット」に見えますが、実際には陸橋や高架下などの小刻みなアップダウンが続き、ペースを乱されやすいコースです。
特に脚に疲労がたまりやすく、後半勝負の展開では注意が必要です。
コースは「さいたまスーパーアリーナ」からスタートし、「埼玉スタジアム2002」へ折り返して戻ってくるレイアウト。
距離の中盤(15km〜26km)は比較的フラットで、ここを“我慢しすぎず速すぎず”なリズムで乗り切ることが攻略のカギとなります。
後半では再び細かいアップダウンが登場。
中でも37km地点の「新浦和橋」は、この大会で最も大きな登り区間として知られています。
さいたまマラソンの思い出と意気込み
私にとって「さいたまマラソン(旧・さいたま国際マラソン)」は、ランナー人生の原点とも言える大切な大会です。なぜなら、ここで初めてフルマラソンを完走したからです。
それまで練習では、フルの距離を一度も通して走ったことがなく、不安を抱えたまま迎えた2018年12月8日。
第4回さいたま国際マラソンに挑戦しました。
結果は【3時間16分19秒/1263位】。
初挑戦にしては上出来でしたが、それ以上に「走り切れた」という経験が、大きな自信になりました。
▶ 第4回さいたま国際マラソンの体験記はこちら
ゴール後に決意しました。
「来年ここでサブスリー(3時間切り)を達成する!」と。
……と思っていたら、その前に挑戦した「つくばマラソン」で、まさかのサブスリー達成!
▶ サブスリー達成の瞬間
そして次に目指したのはただ一つ。
自己ベスト(PB)の限界更新。
▶ 第5回さいたま国際マラソン PB更新の引き換えによる疲労骨折
私にとって、さいたまマラソンはただの大会ではなく、挑戦・成長・覚悟の場でした。 そして今も、特別な思い出が詰まった大切なレースです。
【実録】第1回さいたまマラソン(2023)|準備・挑戦・結果
スタート前:装備・目標・補給戦略
いよいよ、第1回さいたまマラソンの決戦の朝を迎えました。天気良好、気温もちょうどよく、走るには絶好のコンディション。
当日の勝負ウェアはこちら。
バナナのかぶりものを装着して「仮装ランナー」として出走🍌
沿道の声援も多く、仮装マラソンの魅力を存分に味わえました! 目標はズバリ、2時間55分00秒以内のゴール。
ペース設定はキロ4分08秒で安定を狙います。
補給はウィダーinゼリーを3つ用意。
30km以降のエネルギー切れ対策はバッチリです。
スタート地点は、埼玉県が誇るランドマーク、さいたまスーパーアリーナ前。
この特別な舞台に立てるだけでも、気持ちが高まります。
レース展開:走行中の出来事とゴールまで
決戦の朝、スタート地点で応援の方が写真を撮ってくれました📷🍌 そして…ヨーイドン!💨Aブロックからのスタートで「渋滞はないだろう」と思っていましたが…
意外と詰まりました(T_T)
でも沿道の応援がすごい!
5kmまではあっという間。「バナナー!頑張れー!」の声が無限ループ🍌
国道に入ると道幅も広くなり、走りやすい展開へ。 ペースは安定。設定どおりに淡々と刻みます。
20kmの折り返し地点。
開けたロードで風をまともに受け、じわじわと体力を奪われていくのを実感。
20km → 30kmもラップは安定していました。
フォロワーさんが撮影してくれた動画がこちら👇
サブ3牧師 唐澤健太(国立のぞみ教会)
いよいよ30km地点。
「ここで体力が60%残ってないとキツイ」と言われる地点ですが…
体感、残り40%。正直、かなりしんどい…(T_T)
そして37km地点。
新浦和橋の上り坂で心が折れました…。
レース中盤から後半にかけてペースがやや落ちているのが分かります。
高低差は比較的少ないコースですが、37km以降の心折れる坂が影響しています。
最後は気合だけ。 フォームもバラバラ、バナナもヨレヨレ(笑)
【詳細分析】ラップ・心拍・ストライドなど走行データまとめ
距離 | 時間 | 平均ペース |
---|---|---|
1km | 20:54.06 | 4'11"/km |
5km | 20:51.64 | 4'08"/km |
10km | 20:42.25 | 4'08"/km |
15km | 20:39.50 | 4'07"/km |
20km | 20:37.25 | 4'07"/km |
25km | 20:36.71 | 4'07"/km |
30km | 20:35.75 | 4'07"/km |
35km | 20:42.33 | 4'09"/km |
40km(2.44km) | 11:03.45 | 4'33"/km |
💥結果発表💥
2時間58分6秒
種目順位:172位
【完走証】2時間58分06秒でサブスリー達成!
2024年2月12日に開催された「第1回さいたまマラソン」にて、ネットタイム2時間58分06秒で見事フィニッシュ!
カテゴリ別では40代男子172位、総合では530位という結果でした。
さいたまスーパーアリーナをスタート&ゴールにした今大会で、目標としていたサブスリーを達成できたことは大きな自信となりました。
#さいたまマラソン
— バナナぴろし (@sonnabananahiro) 2024年2月12日
2時間58分06秒で完走!
来年から50代ステージ突入。
80歳でサブフォーが夢です!応援よろしくお願いします😊
佐倉マラソンでは2時間54分以内を目指します! pic.twitter.com/8pZMcLVcfq
🍌バナナ被って、2時間台で走れた自分に拍手!
会場で応援してくださった皆さま、ありがとうございました!
【実録】第5回さいたま国際マラソン(2019)|PB更新の代償
あの感動から1年——再び挑んだ「自己ベスト更新」の戦い
私にとって「さいたま国際マラソン」は、ただの大会ではありません。初めてフルマラソンに挑戦した、思い出深い舞台です。
初挑戦は2018年12月8日開催の第4回大会。
それまでに42.195kmを通して走った経験はゼロ。不安だらけの状態でスタートラインに立ちました。
そして、結果は 3時間16分19秒(1263位)。
ゴールした瞬間の喜びは、今も鮮明に思い出せます。
▶ 第4回さいたま国際マラソン体験記はこちら
翌年、次なる目標は「サブスリー(3時間切り)」。
しかし、その前に出場した「つくばマラソン」で、まさかの目標達成を果たします!
▶ つくばマラソンでサブスリー達成の記録
そして迎えた第5回さいたま国際マラソン(2019)
今度の目標は——自己ベストの限界更新!
目標タイムは 2時間55分00秒以内
ペース設定は 4'07/km でのイーブン走。
「限界に挑む」一日が、こうして幕を開けました。
第5回さいたま国際マラソン|スタート前の準備と気持ち
ついに決戦の日。
着替えを終えた瞬間、気持ちはまるで「戦に向かう武士」。
今回も、“バナナスタイル”で挑みます。
こちらが当日の勝負ウェア👇
ゼッケン「A2248」、背中には“SonnaBanana”ロゴ🍌
仮装だけど、走りは本気。それが私の信条です。
今回の目標タイムは
2時間55分。
ペースは4'07/kmで押し切るプラン。
つくばマラソンでの成功(4'12/km)を超えられるか、挑戦です。
補給戦略:自己ベストを支える“鉄板セット”
今回も信頼の補給食ラインナップを準備👇
- 飲むおにぎり(梅味)×2:エネルギー持続性◎
- アミノバイタルGOLD/パーフェクトエネルギー:後半の粘りに
- inゼリー:吸収スピード◎、給水ポイントと連動
補給タイミングは 10km・20km・30km。
“バナナON”で集中モード突入
会場へは恒例の“勝負バナナ”を装着して出発🍌
視線は気にしません。
仮装は「ふざけてる」ようでいて、心の鎧でもあるんです。
スタート地点はさいたまスーパーアリーナ
会場はあの さいたまスーパーアリーナ!
屋内スタートのフルマラソンは、全国的にもレア。
独特の高揚感と静かな緊張が漂っていました。
「バナナきた!」「頑張って!」という声援もちらほら。
会場全体が、まるで一斉に呼吸しているような緊張感に包まれていました。
気持ちも身体も、徐々に“戦闘モード”に入っていきます。
レース展開:トラブルと感動のゴール
そして ヨーイドン💨
Aブロックならスイスイ行けるかと思いましたが、最初は渋滞しました(T_T)
沿道の声援がとても多く、5kmまではあっという間。最初の渋滞を抜けて国道に入ってからは、スムーズな流れに。
【前半10kmのラップ分析】狙い通りの安定ペース
- 1km:4'09/km
- 2km:4'10/km
- 3km:4'05/km
- 4km:4'03/km
- 5km:4'04/km
- 6km:4'00/km(少し上げすぎ?)
- 7km:4'08/km
- 8km:4'07/km
- 9km:4'06/km
- 10km:4'08/km
心拍数や感覚的にも「無理せず、でも流れに乗っている」ちょうどいいゾーン。混雑もなく、ストレスのない入りができたのは大きな収穫でした!
4'06"/km前後で、ほぼ機械的に歩を進めました。
ラップ表(11km~20km)
- 11km:4'06/km
- 12km:4'06/km
- 13km:4'05/km
- 14km:4'06/km
- 15km:4'06/km
- 16km:4'05/km
- 17km:4'06/km
- 18km:4'08/km
- 19km:4'07/km
- 20km:4'07/km
20kmを過ぎ、いよいよレースは後半戦へ。
しかし、20km地点の折り返しから風向きが変わり、悪条件に。
開けた道に出た瞬間、強い向かい風が直撃。
「やや風きついかな...」と思ったくらいでしたが、じわじわと体力を剥がれていく感覚がありました。
淡々と設定ペースを刻みながら進み、20kmの折り返しへ。
開けた直線区間では、向かい風を強く感じる場面も。
25km付近から左足甲に違和感……痛みが徐々に増しながらも我慢して前進。
ペースは大きく崩れることなく、目標通りの4分07秒/km前後をキープ。
この10km区間の平均ペースは4分08秒/kmと、非常に安定。
ここで崩れなかったことが、最終的なサブスリー達成に大きく貢献しました。
ちなみにこの辺りからは、給水の取り方やフォーム維持が特に重要に。
「前傾をキープ」「補給は確実に」を意識して走りました。
- 21km:4'09/km
- 22km:4'13/km
- 23km:4'13/km(風の影響を感じた区間)
- 24km:4'10/km
- 25km:4'06/km
- 26km:4'07/km
- 27km:4'07/km
- 28km:4'10/km
- 29km:4'07/km
- 30km:4'09/km
【30km手前の攻防】風と戦いながらも粘る区間
30km以降は粘りの走り。
ここで、やっちゃいました。
紙コップを受け取る瞬間、思いっきり手が当たって落下…
ごめんなさい、目白大学のボランティアさん🙏
それでも笑顔で「頑張ってください!」と送り出してくれたその一言に、めちゃくちゃ救われました。
給水所では、目白大学の学生さんたちが明るい笑顔で迎えてくれます😊
こちらも思わず満面の笑みで手を振り返してテンションUP!
でもその瞬間でした——。
手を振った瞬間にバランスを崩し、着地でふくらはぎにピキーッ!⚡
33km地点でまさかの足攣り発生。
一気にテンションが地に落ち、路肩で屈伸ストレッチに19秒……。
「いや、油断した……」
でもこれも、応援が嬉しすぎた副作用なんです(笑)
- 31km:4'11/km
- 32km:4'09/km
- 33km:4'10/km
- 34km:4'13/km
- 35km:4'10/km
でも、そのとき沿道から
「まだいけるよ!」という温かい声援が。
本当にありがとう…と思いながら再び前へ。
足は重く、ラップは確実に落ちていきましたが、
心だけは折らないように、ひたすら前へ。
ここからが「フルマラソンの本番」だったかもしれません。
とはいえ、後半は確実にペースダウン。
37kmの上り坂で完全に心が折れます……。
それでも最後まで走り切る!
この時点で、残り体力60%無いと最後までもたないと言われます。
おそらく、残り体力40%
思った以上に、身体はしんどかったです(T_T)
37km 上り坂で心おれました。
- 36km:4'11/km
- 37km:4'26/km(新浦和橋の登りで大ブレーキ)
- 38km:4'21/km
- 39km:4'27/km
- 40km:4'37/km
- 41km:4'43/km
- 42km:4'40/km
- 42.35km:4'34/km(気合だけでゴール)
途中は、足が痛くなっていましたが、痛みは消えました。 アドレナリンが出て、必死だったのでしょう。
結果
2時間58分01秒
PB更新:7秒
総合順位:323位
レース後、記録証を手に記念撮影📸 この一枚に詰まっているのは、練習の日々、当日の苦しさ、そしてPB更新の達成感。 2時間55分切りはならなかったけれど、 「自分の限界に挑戦できた」ことがなによりのご褒美です。
レース後の余韻と、足の異変…
さいたま国際マラソンの魅力のひとつが、無料のアフターケア。
会場内では、地元大学の学生ボランティアによるリカバリーマッサージを受けることができます。
さいたま国際マラソンのゴール後には、地元大学のサポートチームによるマッサージコーナーが設けられています。
特に今回は、目白大学スポーツ支援サークルの皆さんが献身的に対応してくださいました。
丁寧なストレッチやマッサージのおかげで、走りきった直後の張り詰めた筋肉がふわっと緩むのを感じました。
「お疲れ様です!」と笑顔で声をかけてもらえるだけでも、心が温まります😊
フルマラソンは体力だけでなく、心のサポートも必要なんだと改めて実感。
地元学生の皆さん、本当にありがとう!
早くゴールすればするほど、待ち時間なしで受けられるのも特典(笑)
身体中がパンパンだったので、癒しのモミモミタイムはまさに天国でした。
全力で走ったあとは、ふわふわ雲の上でマッサージされてる気分に…(笑)
そんな至福の瞬間をイメージして、こんな一枚を添えてみました👇
心も身体もほぐれていくこの瞬間…
「また来年も走ろう」って気持ちが自然と湧いてくるから不思議です😊
しかし…
レースから数時間後、足の甲にピリッと走る違和感が。
翌日には歩くのも困難な激痛に変わっていました。
実はこの大会、フルマラソンを1週間空けずに連戦していたのです…。
翌朝にはまともに歩けないほどに悪化し、慌てて整形外科へ。
レントゲンではまだはっきり写らなかったものの、症状から「中足骨の疲労骨折」の可能性との診断でした。
正直、悔しさと反省はあります。
けれど、2019年はサブスリーも達成でき、
この大会でもPBを更新。挑戦をやり切った実感がありました。
走ることは、痛みや失敗も含めて、自分との対話。
その一歩一歩が、次のスタートラインをつくってくれる——
そう思える一日でした。
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