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陸上におけるスパイクシューズを履く効果は?本当に速くなれるのか?

2024年8月13日火曜日

知識

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陸上競技用のスパイクシューズの役割と効果について、短距離と中長距離での違いやランニングシューズとの比較を紹介しています。
スパイクシューズは地面との摩擦を増し、推進力を高めるためのもので、特に短距離では加速性能を重視し、長距離では軽量化に重点が置かれます。
研究結果を基に、スパイクシューズとランニングシューズの特徴や使用法についても詳述しています。



スパイクシューズの基本的な機能

スパイクを履いて走る
陸上競技におけるスパイクシューズは、靴底にスパイクピンを取り付けることによって地面との摩擦を増やし、スリップロスを減少させることを目的としています。

これにより、選手のキック力が地面に確実に伝わり、その反作用として推進力を得ることができます。
このメカニズムが、競技における記録向上に寄与しています。

短距離と中長距離でのスパイクシューズの違い

陸上用スパイク
トラック競技では、短距離種目ほどスパイクピンが長く、距離が長くなるにつれてピンの長さが短くなる傾向があります。
例えば、100m走で使用されるスパイクシューズは、加速性能を最大限に高め、接地時間を最小限に抑制するデザインが特徴です。
一方、中長距離種目で使用されるスパイクシューズは、ランニングシューズやマラソンシューズと比べて重量は軽いものの、クッション性が低いため、足関節への負担が大きくなります。
このため、特に長距離レースでは、スパイクシューズの効果が十分に感じられない選手は、ランニングシューズより軽いマラソンシューズを使用することも多いです。

  • 短距離用:
    • ピンの長さは6mmが一般的です。短距離走では最高のグリップが求められるため、長めのピンが使用されます。

  • 中距離用:
    • ピンの長さは3mmから5mmです。この範囲は、適度なグリップを提供しながらも快適性を維持するためです。

  • 長距離用:
    • ピンの長さは通常3mm程度です。これは、軽量で足への負担が少ないためです。

ランニングシューズとスパイクシューズの比較について

短距離走者がランニングシューズを着用した場合とスパイクシューズを着用した場合で、疾走動作に明確な差異が見られました。

スパイクシューズ着用時にはストライドが長く、ランニングシューズ着用時にはピッチが有意に高かったと報告されています。

スパイクシューズとランニングシューズの効果比較:中長距離走者を対象とした研究

被験者データ(大学陸上競技部に所属する中長距離種目を行っている男性15名)
項目
人数 15名
身長 170.3 ± 4.6cm
体重 60.8 ± 4.3kg
年齢 20.1 ± 1.4歳
1500mベスト記録 4分 36秒 ± 24秒
実験は陸上競技場で行い、スパイクシューズ(ピンの長さは5mm)を着用した60m全力疾走および、
ランニングシューズを着用した60m全力疾走の2試技を実施しました。



滞空時間接地時間ステップ長ピッチ、そして速度を測定しました。

測定は、光学センサーを用いて行ないました。
光学センサーの図


解析には、30m~50m区間の各変量の平均値を用い、スパイクシューズ着用時とランニングシューズ着用時の測定項目について比較しました。

測定項目 スパイクシューズ
平均値
ランニングシューズ
平均値
60m走記録 (s) 8.44 8.67
滞空時間 (s) 0.114 0.111
接地時間 (s) 0.126 0.131
ピッチ (step/s) 4.18 4.15
ストライド (cm) 190.9 188.2
速度 (m/s) 7.97 7.81

ランニングシューズとスパイクシューズの比較結果ついて

60m走記録では、スパイクシューズは、接地時間が低くなり、滞空時間ストライドおよび速度はが高い結果となりました。

ところが,ピッチだけは,両条件聞に変化がみられなかった.

スパイクシューズ着用時は、接地時聞が短縮し滞空時間が延長していることから,短時間に大きな力を発庫しており、疾走速度を向上させた要因のひとつと考えられる 。

ランニングシューズの場合 スパイクシューズ、よりも重量が重く,衝撃吸収性も高い構造になっている。 そのため、接地時にスリップロスが発生しています。

スリップロスとは

スリップロスとは、接地時に足が地面にしっかりとグリップできずに滑ることによって生じるエネルギーのロスを指します。具体的には、以下のような現象が含まれます:

  • グリップの不足: 地面に対するシューズのグリップが弱いため、足が滑り、力が効率的に伝達されない状態です。これにより、エネルギーが失われ、推進力が低下します。
  • エネルギーの無駄: 滑ることによってエネルギーが無駄に消費され、前進するための効率が落ちる現象です。特に、高速で走る場合にはこのエネルギーロスがパフォーマンスに大きく影響します。
  • 走行効率の低下: 滑ることにより、一歩ごとの力の伝達が不安定になり、ランナーのピッチ(歩幅)やストライド(歩調)が乱れることがあります。これが、全体的な走行効率の低下につながります。
スリップロスを補うため,後方へ脚を流さず,素早く戻す意識を持つことが必要である。

後方へ脚を流さず,素早く戻す意識は、この記事が参考になります。
シザーズドリル

参考文献

2024年ランニングオススメ製品

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プロフィール(著者)

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昭和49年生まれ
2017年1月1日からランニングを始める。
初めての10km走を75分

トレーニング方法を学び、芝生ランニングにたどり着く

その結果
2年と11ヶ月で2:58:08(サブスリー)
その後、
1年と4カ月で2:49:35(サブエガ)

5000m: 17:22
10km: 35:33
ハーフマラソン: 1:18:47
フルマラソン: 2:49:35
ウルトラマラソン: 挑戦中

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